エンゲージメント診断をファーストステップとする人的資本経営の推進・企業価値向上への貢献

 

30万人超の従業員を抱えるNTTグループの人事施策におけるノウハウと先進技術を
全社員型の人材育成システムに

―― まずは両社の企業概要について教えてください。

河本 NTT ExCパートナーグループは、2022年12月にヒューマン・キャピタル分野に係る 新会社「NTT HumanEX(ヒューマネクス)」を設立いたしました。NTTグループ向けに提供する中で培った人事制度・人材育成・研修・福利厚生サポートなどヒューマン・キャピタル(人的資本)マネージメントのさまざまなノウハウをベースに、あらゆる企業の皆さまにヒューマン・キャピタル分野のソリューションサービスを提供してまいります。NTT HumanEX(以下、HX社)は、「働く」「学ぶ」「暮らす」の3つのテーマから、「個人と組織が一体となり双方の成長に貢献しあう関係=エンゲージメント」の向上をソリューションサービスコンセプトの中心に置いております。
これら3つのテーマを中心に、さまざまな人材データも活用しながら、「エンゲージメント向上」の関する課題や悩みを抱えるお客さま(企業・従業員双方)に寄り添い、解決に向けて伴走させていただき、企業・従業員の持続的成長に寄与してまいりたいと考えています。

石原 ビジネスネットコーポレーション(以下、「BNC社」)は、1995年の創業からこれまで一貫して、人事領域に関わるシステムの中でも人材育成に関わるシステム、且つ全社員が使う「フロントシステム」を専門に、サービスの提供を行ってきました。現在は、創業当初から続く大企業様向けの半オーダーメイド型システムに加えて、中小・中堅企業様向けのクラウドサービスの提供も行っています。お客さまそれぞれの制度運用にフィットしたシステムを提供することで、1分1秒の無駄を無くして業務を効率化させること、効率化によって従業員の方々が本来の業務に集中していただける時間を増やし、全社の生産性を向上させることを重視しています。これまで、システムを通じてお客さまの人事制度運用のサポートをさせていただいた中で培ったノウハウをもとに、現行の業務フローの見直しを含めてシステムをご提案させていただいています。

―― 今回業務提携をされるとのことですが、提携に至った経緯を教えていただけますでしょうか。

河本 今回の提携については、これまでNTT人事給与システムサービスに協力してもらっていた、BNC社のお客さまに寄り添って提供するタレントマネジメントをはじめとした人材管理の様々なシステムサービスの知見、”ノウハウを弊社のサービスと組み合わせて提供することにより、お客さまの企業価値向上(エンゲージメント向上)に”貢献する体制を構築する為に提携をさせていただきました。

株式会社NTTHumanEX 取締役 HCビジネスクリエイト部長 河本 亮治

石原 パートナーとして当社を選んでいただき、ありがとうございます。我々の特徴が伝わって嬉しいです。当社がHX社との業務提携に期待することとしては、HX社が、30万人超の従業員を抱えるNTTグループにおける人事施策を踏まえたノウハウと先進技術による質の高いソリューションをお持ちである点です。そのソリューションと、当社が持つ、生産性を向上させるための無駄を徹底的に省いたシステムを組み合わせることで、より質の良いものを早く安く提供することができるようになると考えています。その結果、企業価値の向上とともに日本の発展貢献するために、提携をさせていただきました。

 

人的資本経営の運用が本格化する中で、なかなか進まない中小・中堅企業の現状
両社が「エンゲージメントの向上」に取り組む理由とは

―― エンゲージメント向上に関する施策に特に注力される理由についてお聞かせください

河本 現在、人材の流動化が進む中で、個人が働く、また会社を選ぶうえで、生き生きと働けるか、ということが重要視されています。また、人的資本経営の取り組みと開示の動きが本格化しており、企業の持続的な成長や価値向上において、エンゲージメントの向上は重要な経営課題に位置付けられています。これらの個人の視点、企業の視点のどちらにおいても、エンゲージメントの向上が重要になっています。
エンゲージメント診断を実施することは、エンゲージメントの現状を把握するだけでなく、人的資本経営の実現に向けて人材の価値を高める、チャレンジングな風土醸成など、企業のありたい姿に対しての現状把握として活用することができます。また、弊社の診断で言いますと、学術研究も蓄積されている国際的な尺度をベースに策定しています。そのため、人的資本経営の「エンゲージメント」に関する情報開示にも活用可能です。

石原 当社も実際に、中小・中堅企業のお客さまから「エンゲージメント」について相談を受ける機会が増えてきました。HX社の言う通り、世の中の動向として、人的資本経営の必要性が高まっているものの、「何から手を付けたらよいかわからない」「リソースやコスト面からなかなか施策を進められない」など多くの中小・中堅企業では進まないという現状も事実としてありますね。当社が人材育成を支援するツールとして提供している「GooooN(グーン)」は、”はじめての人事評価システム”をコンセプトに余計な機能を極力なくし、シンプルで使いやすく、サポートが充実しているサービスになっています。現状では、「目標管理・人事評価」、「自己申告・キャリアプラン申告」、「360度評価」、「人財プロフィール照会」の4つのソリューションがありますが、今回、「エンゲージメント診断」をラインナップに追加することでより中小・中堅企業の人的資本経営の実現の第一歩として貢献したいと考えています。

株式会社ビジネスネットコーポレーション 取締役副社長 石原 久史

ビジネスネットコーポレーション社の方から中小・中堅企業のエンゲージメントにおける課題があるとのお話がありましたが、今回はそういった企業に対して、どのようなサービスを提供されるのでしょうか?

河本 今回の業務提携の第1段階としてBNC社が提供されている「GooooN」に弊社の「エンゲージメント診断」をオプション機能としてサービス提供することを検討いただきたいと考えております。

エンゲージメントを向上させるには、「エンゲージメント向上に向けた活動サイクル」を回すことが重要だと考えています。この活動サイクルには、①ゴール設定、②現状把握、③課題設定、④打ち手の選定・実施、⑤効果検証までの5つの活動があります。この活動サイクル全般において、我々NTT HumanEXのコンサルタントが現場主義で伴走することにより、いずれお客さまがエンゲージメント向上に向けて自走できるようご支援します。

【①ゴール設定】
まずはゴール設定が重要です。自社の社員・組織のありたい姿を明確化した上で、自社の問題仮説を立案します。また、エンゲージメントに影響を及ぼす重要項目を選定します。
【②現状把握】
続いて、学術的に実証されている国際的な尺度を使い、エンゲージメントの状態(遅効指標)を測定します。また、エンゲージメントの状態に影響を及ぼす要因(先行指標)について、4つのカテゴリ、32のドライバーから分析・考察します。遅行指標と先行指標の相関、先行指標の相対評価が可能で、次の課題設定に繋げます。
【③課題設定】
診断した結果から、エンゲージメント向上のボトルネックの特定し、ゴール・問題仮説等と比較して課題設定を行います。
【④打ち手の選定・実施】
そして、設定した課題に対しての打ち手を選定し、実施します。何か単発の施策を打てば、エンゲージメントが向上するということは、残念ながらございません。弊社では網羅性のある打ち手をご用意しており、打ち手の対象層を特定した上で、多面的に計画し、実行していきます。あらゆる対象にあらゆる打ち手を打ち続けることでエンゲージメントが向上します。
【⑤効果検証】
打ち手を打つと、直接的にエンゲージメントが上がるのではなく、エンゲージメント向上に向けて2段階あると考えています。まずは、打ち手を打つことで行動が変わったか(行動変容仮説)、そして行動が変わった結果エンゲージメントが向上したか(期待仮説)という2段階で効果を検証していきます。

これらの取組みや、エンゲージメントの状態は人的資本経営の情報開示にも活用可能です。また、これらの取組み状況を社員に公開することも、社員のエンゲージメント向上に繋がります。

石原 HX社に提供いただく独自の診断項目をテンプレートとしてGooooNに組み込み、打ち手検討にあたって必要なデータを収集し、打ち手の選定・実施、効果検証に繋げます。

エンゲージメント診断の活動サイクルを回すためには、打ち手検討の基盤となる情報をタイムリーに、かつ対象者から適切に収集することが肝要です。GooooNの役割は、診断ツールとして情報を収集するだけでなく、活動サイクルを阻害する要因、例えば業務負荷などを排除することにあると考えています。
「エンゲージメント向上に向けてお客さまが自走できるように支援する」、というお話がありましたが
エンゲージメント向上の「打ち手」を打ち続ける、アンケート等の検証を続けていくためにも、導入時の負荷や、運用中の人事・現場の方々の負荷はできる限り減らし、本来の業務に集中できる環境を作ることが重要です。人事担当が少人数であったり、総務部門と兼務していたりする場合が多い中小・中堅企業であればなおさらです

今後提供をさせていただく「エンゲージメントPRO」は、エンゲージメント向上に関するHX社の豊富なノウハウ・仕組みを運用に落とし込み、GooooNに盛り込みました。HX社のサービスは、ただ診断結果をスコアとして算出するだけではなく、行動変容につながる施策の提案までをサービスの一環としていることがよくあるサーベイサービスとは異なる特長、”うまさ”だと考えます。当社の想いとしては、牛丼屋さんではありませんが、このように「うまい・早い・安い」の3拍子揃ったサービスなら中小・中堅企業の人的資本経営をお手伝いできる、お客さまからお伺いしてきた実情にお応えできるものがご提供できると感じています。

株式会社ビジネスネットコーポレーション 取締役副社長 石原 久史

 

中小・中堅企業における人的資本経営、DX推進をよりシンプル・手軽に
顧客企業様と伴走しながら、課題抽出から解決までの支援

―― 今回提供されるサービスはどのような企業にお勧めしたいですか?

河本 そうですね。「エンゲージメント診断で課題を特定し、エンゲージメント向上に向けた中長期的な打ち手を考えたい」「人的資本経営の実現に向けて人財の価値を高めたい。その一歩としてエンゲージメント診断を活用したい。」「エンゲージメントを高めて組織と社員のありたい姿を実現したいチャレンジングな風土を作りたい」という企業様にぜひおすすめをしたいと思っています。今回の提携により、企業様の課題に対する打ち手として幅広いソリューションのご提供が可能になります。顧客企業様と伴走しながら、課題抽出から解決までの支援をできたらと考えています。

株式会社NTTHumanEX 取締役 HCビジネスクリエイト部長 河本 亮治

石原 「エンゲージメント向上に取り組みたいけれど、ハードルが高く感じる」「何からやったらよいか分からない」という企業様には、ぜひおすすめしたいと思っています。人手不足や採用難、離職など様々な課題がある中で、エンゲージメントの向上を解決策の1つとして進められたらとこれまでにご相談を頂いたお客さまには、ぜひご案内をしたいですね。今回提携をさせていただくことで、ようやくご要望にお応えできるようになりましたので、人事にまつわる経営課題の解決に向けたお手伝いができたらと考えています。

―― 最後に、両社の提携について今後の展望がありましたら教えてください。

河本 エンゲージメントサーベイ情報や人事情報、勤務情報、健康情報など幅広い情報を収集・可視化する人的資本可視化・分析基盤を多くのお客さまにご利用いただきたいと考えています。可視化することにこれまで気づかなかったことや勘と経験で進めていた対策も、情報の可視化・分析によりその問題・課題も明確になり、効果的な対策が講じられると考えます。また、お預かりした多くのお客さまの情報を可視化するだけではなく、多角的に分析したレポートをお客様にフィードバックし、企業価値・エンゲージメントの向上にお役立ていただきたいと考えています。

石原 そうですね、当社は従業員が利用する「フロントシステム」を専門に提供していますので、情報の可視化・分析については、各種情報と連携したモニタリングなど従業員の”リアルタイム”な情報参照という点も今後強化できるかと考えています。エンゲージメントの向上は一朝一夕で実現できるものではないからこそ、中小・中堅企業における人的資本経営、DX推進を、よりシンプルに、手軽にはじめていただける”第一歩”とその後の継続まで、微力ながら尽力させていただきたいと思います。

(左)株式会社NTTHumanEX 取締役 HCビジネスクリエイト部長 河本 亮治
(右)株式会社ビジネスネットコーポレーション 取締役副社長 石原 久史

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