人事評価情報の一元管理、進捗状況の可視化やリマインドも簡単に

人事総務部 井上様（写真左）、齊藤様（写真右）にGooooNの導入経緯と効果などについて伺いました。

【コンバースジャパン株式会社について】
2005年1月設立。
コンバースのシューズの企画製造販売およびアパレル、アクセサリーなどのブランドトータル管理を手掛ける。現在はコンバースほか、K・スイス、ミネトンカなどのシューズに関するマーケティング・商品企画・開発・製造・販売も展開している。

目標管理・人事評価の運用面での課題

当社では従業員個々の目標管理（ＭＢＯ）と、その進捗や達成状況によって評価を行う人事評価制度を採用していますが、業務運用面で大きな課題が３つありました。目標設定作業の効率化と煩雑なアナログ作業のデジタル化、従業員増加への対応です。

目標設定作業では、ＭＢＯシートをエクセルで運用していたため、部下が目標設定をする際、本人も上司も過去のＭＢＯシートの結果やコメントを参照するために、都度コピーをとって保有しておく必要がありました。また、エクセルの評価シートを配布しても、回収は出力した紙でした。紙を見ながら評価基準フォーマットに手入力するため、二度手間でした。以前から、ペーパーレス化できれば、紙の節約になり資源保護にもつながるため、評価シートの点数をデータのまま評価基準フォーマットに転記したいと考えていたのです。
また、「ＧｏｏｏｏＮ」導入前の従業員は６０名ほどで、自動化できていなくても他の業務に支障がでるほどの手間ではありませんでした。しかし、事業の拡大とともに従業員が６０名から１２０名に大幅に増加し、人事の作業効率を高める必要があり、自動化への取組みを開始しました。

導入によって得られたメリット

まず、人事評価における情報を一元管理でき、従業員一人ひとりのデータはすべて保存されているので、所属部署やマネージャ―が替わっても引継ぎが容易になりました。また、評価シートがエクセルだった頃は、ファイルのバージョン管理が煩雑になりがちで、評価シートを各部門のマネージャ―にメール添付で送信する作業も手間でしたが、「ＧｏｏｏｏＮ」を導入してからは、そうした問題や手間が一切なく、すべてシステム内で完結できます。
ペーパレス化により、画面ですべて確認できるため、ファイリング作業の必要もなくなりました。
導入前は、評価シートの未提出など、進捗状況の把握が難しかったため、途中プロセスでリマインドすることができませんでした。しかし、「ＧｏｏｏｏＮ」を導入以降は、「一次評価者は評価済み」といった具合に、人事評価におけるプロセスが可視化でき、未提出を抽出する作業から解放されました。最終提出期限日が迫っている場合には、システムから簡単に未提出者を見つけられます。

人事部の作業は「ＧｏｏｏｏＮ」内で評価シートの点数を集計表に出し、それを評価基準フォーマットに貼り付けるだけの作業になり、手入力の手間もなくなりました。現在の従業員は１２０名いますから、この部分に関する工数の削減は非常に助かっています。
また、コロナ禍によるリモートワーク時も出社する必要がなく、評価業務を一貫して自宅から行えます。

「ＧｏｏｏｏＮ」を活用した今後の展開

以前からＭＢＯ業務の流れだけでなく、ＭＢＯ自体にも課題があると認識していました。それは、ＭＢＯを運用するだけではどうしても一年限りの目標設定になってしまい、それが”できたか、できないか”だけで判断する傾向にあることです。しかも、目標設定は上から言われて仕方なくというイメージがあります。言われたことを”やればいい”という風潮が拭えません。
人事総務部が従業員に期待するのは「自分で自分のことを考え、自分で自身を成長させる」ことです。つまり、もっと継続的で自律的なキャリア形成を考えていく必要があるということです。

「ＧｏｏｏｏＮ」はＭＢＯ業務の運用に関する課題を解決すべく導入しましたが、数年利用して気づいたのは、人材育成を推進するうえで非常に有効なシステムであることです。「ＧｏｏｏｏＮ」をもっと使いこなさなければならないと考えました。そこで、キャリアビジョン業務を実施。そのため「自己申告・キャリアプラン」機能を追加しました。

キャリアビジョンは従業員自身が、”自分のキャリアはどうあるべきか”という目標を核にして、自分自身の強みを意識しつつ、適性や学習すべきことなどを記録するように促していきます。これにより、自律性や創造性を引き出し、長期的な成長と能力向上を図りたいと考えています。キャリアビジョンを参考にして人事ローテーションにも活用したいという意図もあります。

また、リーダーやマネージャ―クラスの従業員に対して、「ＧｏｏｏｏＮ」のオプション機能で、従業員が多面的にフィードバックする「３６０度サーベイ」も２０２２年１０月から導入予定です。上には良い顔をしても、部下からの信頼が得られないようでは、中間管理職としての適性に疑問が付いてしまいます。「３６０度サーベイ」は、人事評価の一つというより、あくまで自覚を促しマネージャ―としての成長を促すために活用したいと考えています。

効率化のみならず、マネージャ―を含めた人材育成にも活用していきたいと思います。

（取材日2022年7月）